おしえて?Q&Aこたえます
1
ヤギのことをあまり知らない人に、これまでよく聞かれたこと
2
初めてヤギを飼ったひとが、よく聞くこと
3
こんな時、こんなこと、こんなふうにしてきたこと
4
山羊の病気やけがでこれまでの経験から答えられること
5
これからヤギを飼おうとしている人がよく聞くこと
ヤギの体重を知りたいけれど、どうやったら測れるか・・・

子ヤギの時は抱いて体重を測り、そこから自分の体重を引くというやり方で測っています。でもこの方法では大人の男性でも30キロ位が限界。うちのヤギさんくらいになると、体重は推定するしかありません。が、かなり近い推定の方法がありました。

    体重(kg)=胸囲(cm)×胸囲(cm)×体長(cm)÷12000
    (12000を11880に置き換えた方がより近い数値が出るようです)

 この数式は、馬の体重を知るための計算方法として紹介されていたものですが、馬以外の動物にも当てはめられるというので、うちのヤギの体重を計算してみました。
胸囲(98.5cm)×胸囲(98.5cm)×体長(84cm)÷12000=67.92kg
「大きいね」、「立派だね」といわれるうちのヤギさん、見た目の予想は65キロから70キロくらいと思っていましたが、やはり70キロ近い数値が出ました。

ヤギの乳しぼりをしている時期に、何日か出かけたい。

 閑乳期なら、一日一回えさを与えるだけでいいようにできますから、留守をお願いできる人はみつかるでしょう。けれど、毎日乳しぼりをしている時は家をあけることは容易ではありません。今は引っ越してしまったおとなりさんは9年近くそれをひきうけてくれました。乳しぼりを覚えてくれて「しぼったミルクはどうぞ!」と、週に2回を2年間くらい。7年間は泊まりで出かけるときに快く引き受けてくれました。ヤギもなれていて安心して出かけることができ、どれだけ感謝したか知れません。ヤギを飼っていた近くのおじいさん、知人、いろんな方にお世話になってきました。乳搾りが難しいと言われた時に、計画的に乳量を減らして、断乳して預けたこともありますが、前もってわかっていればそのような対処も可能です。★ヤギを飼い始めた頃は1日に2回搾乳していましたが、出かけるときにより対応しやすいために、搾乳は1日1回に切り替えました。

なにかの事情で草刈ができない!けい留、放牧もできない!

ヤギの世話をする人が、一人でないことが理想ですが、それでもえさのほとんどを、草を刈って与えている場合、事故や病気その他の事情で困ることがあるでしょう。世話をする人が一人のときは特に、乾草を常にいくらか用意しておくと安心です。自分で作ることがむつかしければ、農協などで購入できます。馬や牛を飼っている方が近くにいれば、分けてもらえるかもしれません。ヘイキューブ(乾草を圧縮して棒状にしたもの)が便利ですが、チモシー、アルファルファ、なども冬の飼料が十分でないときに利用したことがあります。少なくとも、いざというときすぐ手に入いる方法を確認しておきましょう。そういうことに気づくのに、4、5年かかりました。

一人で手軽に爪切りをする

 長い間、爪切りは二人がかりでしてきました。乳搾りのときと同じようにおいしいものをあげて、首輪に紐をかけ一人が動かないように抑えて、もう一人が剪定バサミで切るというやり方でした。小さいヤギでしたら寝かしてしまって切るのが簡単ですが、うちのヤギのように大きいと、寝かすのも大変です。ひとりでいつでも思い立った時に切ることができたらいいのにと、いろいろやってみて、「なーーんだ」となった方法は、おいしいものをあげたついでに、足一本づつ切るというやり方です。昨日は左後ろだったから今日は右後ろ、左前は明日ね、といったふうにです。いい子にしている時は、2本、3本と済みます。今では爪切りは小屋に入ったついでにちょっとこの足見せて!というかんじで終わります。

子ヤギに角が出てきたけれど、除角はどうやってやるの?

産まれた子ヤギに角があるときに、角が生えないようにする方法があります。方法は二つ。時期はいずれも、生後一週間〜2週間くらいが簡単で安全です。生後5日もたてば頭の渦巻き部分を触ると、角が出るかどうか分かります。突起があれば有角です。
1 ひとつは苛性カリまたは苛性ソーダを使っての除角です。角の出る部分の毛を刈り、水で濡らして、角の基質を焼ききるまで固形の薬品を繰り返し擦り付けます。作業の際に薬品が溶けてヤギの目に入ると失明することもあります。劇薬で購入の際は印鑑が必要です。経験の無い方は獣医さんに相談することをおすすめします。
2 もうひとつは、牛用の電気除角器を使う方法です。先端が鉄製のリングになった部分を赤く熱し、角の根元に押し当てて角芽部を焼ききる方法です。近くに牛飼いさんがいれば、お願いして道具を借り、やり方なども教わって出来る可能性がありますが、
角芽部がしっかり焼き切れず、失敗する例も結構あるようです。

焼く方法での除角をしているところ 

2012年春

一ヶ月を超えた子ヤギの薬品による除角を獣医さんに頼み込んだことがありますが、むつかしいかもしれないと言われたとおりやはり失敗しました。このような場合は剪定バサミで角部を根元よりとってから薬品を使用するようです。しっかり成長した角の場合はノコギリで切断するしかありません。ヤギにとっては拷問に等しいと聞きます。ヤギの角は鹿の角と違い骨を切断するのと同じで、大きなストレスになります。ザーネンは結構大きいため、私は導入するときは角の無いものを求めてきました。小さい子どもがヤギを見に来たり、触れ合うような機会に角があることによる事故を心配しなくていいからです。でも、角のあるヤギを上手に飼っている方もたくさんいます。生まれてきた子ヤギに角が無いほうが良い場合は適期を逃さず、対応することが大事です。