おもいでのヤギさん 
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馬羅尾(バロオ) 森の家のゆきちゃん 3
長野県松川村  
 2014年の春から3回の出産をはさんで2017年の夏までヤギを飼った丸山さんに,寄稿していただきました。写真を添えてご紹介します。「ヤギさんいます」で紹介したページは1と2でご覧いただけます。
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2017.4月

ゆきちゃんがお嫁に行きました
2017年9月16日        丸山鈞

 生後40日、だっこして我が家へ来てから4年が経ち、毎年3回出産して7匹の子供達を無事に育ててくれました。すっかりお母さんになって今が女盛りなのでまだ3・4回はお母さんが出来ることでしょう。
 私も来年2月傘寿を迎え、ゆきのお世話を負担に感じるようになってどちらが先に逝くかを考えると、喜んで貰って頂けるうちにお嫁に出そうと思い切りました、ゆきちゃんごめん。
どんなに慈しんで育てた箱入り娘でもいずれは嫁がせなければならないことを思えば仕方のないことでしょうか。

2016.4月

 

 家畜ではなく家族として共に過ごした4年間、子供たちが遊びに来るようになり、友人達も遠くは九州、東京からも会いに来て下さって、ご近所から山羊のお接待が大変ですね、と労はれるほどで、毎日3リットルも出るお乳は、昔はこれで子育てした、と懐かしがられて、嫁入りの挨拶をすると寂しがられてしまいました。
 林住期、人生最終章をこんなにも穏やかに、心豊かに多くのご縁に恵まれた楽園生活を送れたことは本当に倖せな事でした、ゆきちゃん有り難う。
 望月町の嫁ぎ先に軽トラへ乗せて送って行き、近くの温泉へ泊って新しい両親に乳しぼりの要領、好みの餌など引き継いで別れを惜しんで来ました。 帰ってからも4年間の習慣が身についてしまって出掛ける時、帰った時、つい声を掛けてしまって、歩いていても山羊目線になって好みの草や木の枝を見ると鎌を手にしたくなってしまいます。


2016.5月

 

 嫁がせてから一週間、好きな餌を軽トラ一杯に積んで三才山峠を越え「ゆき」に会いに行って来ました。 いつもは夕方になると近くの草場へ連れて行き、私が土手に腰を下ろして本を読んでいると自由に草を食べ、横になって反芻し飽きると傍に来て耳や袖を引っ張って帰ろう、と甘えて催促するゆき子、今日は初めての土地なので適地を探して自由に食べさせ満足するまで散歩して来ました。

 
2017.4月

2017.4月
   帰りは鼻を膨らませてじいっと見つめられると別れが辛く「また来るからね」
と追いかける鳴き声を振り切って帰ってきました。
この調子だと諦めがつくまで毎週のように通う事になりそうですが今年生まれた女の子が歩いて通える近所に嫁いでいるので「ゆき」のご縁で拡がったヤギ友の輪を大切に育んでゆきたいと思っています。
2017.9月 引越しさきで (その後はこちらでご覧になれます。)