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冬のあるばんのことでした。 クルミは「メェー」というなき声で目がさめました。外に出てみると、雪の中に黒い人かげと白いものが見えました。
「やぎ、つれてきてやっただ。」
それはなつかしいばあちゃんの声でした。
「ばあちゃん!」
クルミはばあちゃんにとびつきました。それからこやぎをそっとだき上げました。こんな寒い夜なのに、こやぎのからだはあたたかく見かけよりずっとかるいのでした。
「かわいいなあ!」
「しっかりめんどうみるだぞ。」
そういったかと思うと、ばあちゃんのすがたが消えてありません。
「ばあちゃん!どこへいっただ、ばあちゃん!」
クルミの声にびっくりして、とおさんとかあさんがおきてきました。
「ばあちゃんがこやぎをつれてきただ。ほら。」
ところが、だいているはずのこやぎもクルミのうでのなかから消えていました。 →
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